〈理科の授業を廊下から観ていました。何となくですが、その扉を開けることがためらわれ、私は扉のガラス越しにシャッターを切りました･･･。〉

理科室では、生徒たちの手が勢いよく挙がっています。全体を見渡すと･･･ん？全員の手が挙がってる･･･⁉

この日の授業では、教科担任が一問一答式で問いを投げかけていました。すると、班での相談・教え合いが自然に始まり、それが自然に解け、みんなが自然に手を挙げる･･･そんなことが繰り返されていたのです。うまくは言えませんが、それがなんとも尊い学級の姿、仲間の姿に映り、ガラガラと扉を開けてその雰囲気を壊すなんてとんでもないって気がして･･･だから私は、その扉を開けられずにいたのです。

最後もやっぱり うまくは言えませんが、その時の私は、「いい授業だな」「いい学級だな」と、そんなようなことをもう少し複雑に感じていたような気がします。