校長室より

高校説明会のあった日、3年生徒に思いを馳せる。

最近は高校関係者の来校が多くあります。そんな時は校長室にお通しし、いろいろと話をさせていただくのが常です。話をしながら つくづく感心させられること、それは “企業努力” です。各校それぞれに、自校の特徴や魅力を引き出す工夫、努力を様々にしていらっしゃるのです。「ほぉー」と思うことが多々あります。だから教員生活ウン十年の私でも、聴く話は常に新鮮です。

卒業後の進路選択は、中学3年生にとっての一大事です。現時点で「◯◯高校に入りたい」と、具体的な高校名を挙げる生徒もいます。もちろん悪いことではありません。目標をもつのは大事です。ただ老婆心ながら、その生徒はその “◯◯高校” について何をどれだけ知っているんだろうと心配になることがあるのも事実です。私たち教員を例にとっても、学んだ高校は人それぞれ。どこで学ぶか以上に、そこでどんな生活を送り、何をどのように学ぶかが大切ですよね。だとすれば、選択のための最大の基準・根拠は、その高校の特徴・魅力、さらには「自分に合うかどうか」の判断となるでしょう。よって今の時期に大事にすべきは、いろんな高校についてきちんと深く知ること。2年生の後半から始める高校調べ、これから始まる体験入学、そして、本日の高校説明会・・・それらすべてが高校についてきちんと、そして深く知るための機会です。

今、生き生きと魅力的な中学3年生である彼ら彼女らが、来年度も生き生きと魅力的であり続けられるよう願いつつ、学校は「進学指導」を含めた進路指導を進めてゆきます。また、3年職員に対し、私は常々「受験生である前に中学3年生。今しかできない学習や体験、感動を大切にしてあげてほしい」とも語っています。未来志向を大切に、眉間にしわを寄せることなく受験期、いや、“かけがえのない中学3年時代” を過ごしてほしい・・・3年生に思いを馳せれば、ふとそんなことを思ったりもします。