卒業を控えた3年生は考えています。「私たちは下級生に何を伝え、何を残せるだろう」と。
学習委員長の提案で、1年生(の代表)による3年授業の参観が実現しました。この提案からは、3年生が自分たちの授業に自信をもっていること、そして、下級生のことを思い “よりよい授業” を引き継いでほしいと願っていることが透けて見えます。授業と誠実に向き合ってきたからこそ持ち得た思いです。
今回は1年生の代表3人が授業を参観しました。時間にして10分ほどの短い時間でしたが、熱心にメモをとる3人。仲間たちに3年授業の “よさ” や “すごさ” を伝えるミッションを負いますので、表情は真剣です。
3年授業ですが、静かなわけではありません。分からないことは分からないと言い、仲間同士の相談も自然発生します。が、やかましいわけではありません。そこにムダ話はなく、みんなで課題の解決に向かえるからです。そして、仲間の発言時には一瞬で「シーン」。見事なまでにメリハリをつけられます。
もっとも、1年授業に大きな問題があるわけではありません。そこにあるのは “よりよいものを求めて” “来年度の1年生の手本となるために” といった志です。
さて、3年生は授業を通じて1年生に何を伝えられたでしょうか。また、1年生は3年生から何を学び取れたでしょうか。伝統はこうやって継承されてゆきます。