2年生

I believe in future・・・信じてる ♬

音楽授業の様子を観ていて、こんな言葉が頭に浮かんだ。

「まじめとはね、君、真剣勝負の意味だよ。」夏目漱石の小説『虞美人草』に出てくるセリフである・・・。

熱く指導する教科担任。「私は昨年度のみんなを知っている。声は絶対まだ出る!」「人に頼らず声を出す!隣との間を空けよう!」「マスクしてても、口の中の空間をもっと開いて!」「有名な歌だから、教科書から目を離し前を向こう!」・・・そんな働きかけに、懸命に応える生徒たち。すると、歌声が明らかに変化してゆく。声量アップ、音程の安定。そして何より、聴く者の胸にぐっと迫るものが生じるから不思議だ。「ほら、すごいじゃない!」「アルトは4人しかいないけど、4人で十分。力がある!」「そう、自分で歌おうとできればそれだけの声が出る!」教科担任は、そんな言葉で生徒たちを評した。生徒たちとの “真剣勝負” に、何かしらの心地よさを感じていたのかも知れない。

ちなみに歌っていたのは『ビリーブ』という合唱曲。曲の最後はこんなフレーズで締めくくられる。「I believe in future・・・信じてる。」生徒たちも教科担任も、未来を信じているからこそ、こんなふうな “真剣勝負” ができるのだと思う ♬