3年生

誰かのために、自分のために

1時間目、A組は家庭科の授業でした。被服室にたくさんの段ボール。タブレットPCであれこれ調べ、生徒たちが製作を進めるのは「幼児のためのおもちゃ」です。コレ、幼児の特性や発達段階を学び、それに合わせ、幼児の喜ぶであろうおもちゃを実際に製作するという授業です。「幼児のために」といった思いを通じ、保育分野の学習を深める生徒たち。幼児のためにという思いが、自分の学力に変わります。

同じ1時間目、B組は数学の授業でした。教室は心地よくざわめいています。相似の証明に関わり、ペアを組み説明し合っていたからです。説明する側は相手の理解を確認しつつ、それを聞く側は積極的にうなずきながらの交流⋯互いの姿に “相手のために” といった心遣いが透けて見えます。一方で、互いに説明し合うことは、そのまま互いの学力の、より確かな定着につながります。ここでもやはり「誰かのために」が「自分のために」となっています。