R5 校長室より

「正直」という美しさ 🌟

1年生理科の単元テストが返却されました。自身の答案用紙と模範解答とを見比べ、採点ミスがないか確認します。ある女子生徒が小さく声をあげました。「あれ、これ・・・違ってる」採点ミスを発見したようです。彼女はすぐに歩み出て、教科担任にその旨を伝えます。教科担任は「あーっ、ごめんねぇ」とつぶやき赤ペンを走らせます。やはりミスだったようです。自席に戻った彼女の答案用紙をなんとなく見ました。で、気付きました。点数は減らされていました。彼女が発見したのは「間違っているのにマルが打ってある」というミスだったのです。そのことに気付いた彼女は何の迷いもなく歩み出て、自ら点数を減らしてもらったというわけです。まあ、できればこの行為を「当たり前」と評したいですね。実際、彼女や彼女の周りにとっては「当たり前」なのかも知れません。でも・・・仮に「当たり前」だとしても、それはやはり人として美しい。美しい気持ちであり美しい行為だと感じます。ささやかな、でも爽やかな出来事でした。