「学びて思はざれば則ち罔(くらし)し 思ひて学ばざれば則ち殆(あやう)し」
上は、孔子やその弟子の言行をまとめた書物『論語』にある言葉です。「人から学ぶだけで自分で考えなければ理解は曖昧なままだ。自分で考えるだけで人から学ぼうとしなければ(独断に陥り)危険だ」といった具合に訳せます⋯。
2時間目。A組は理科でした。真っ暗な理科室で「光の反射」の実験です。

この実験に入る前、教科担任は実験の仕方や注意事項についてを、丁寧に、生徒たちの理解を確認しながら説明しました。そしてその説明は「光の入射角を何度にするかは自分で決めてね。好きな角度でやればいいよ。みんなに委ねた」と締めくくられました。孔子の言葉を借りれば、生徒たちは教科担任の事前説明から「学」び、後に自分で「思い(=考え)」ながら実験を進めたわけです。

同じ時間、B組は英語でした。本時の課題は「道案内をしよう」。用意された地図を見ながら、英語での道案内に挑戦です。「2つ目の信号を左へ曲がる」「少し進むと」⋯まずは教科担任が例を示し説明の仕方を助言をします。そう、「学」です。それを踏まえ、この後は仲間を外国の方に見立て、聞かれた場所を英語で道案内するという「思(=考)」の場が用意されています。さらに考えれば、近い将来、街で外国の方に道を聞かれ、英語で道案内する機会があるかも知れませんね。そんな将来に「思(=考)」を存分 発揮できるよう、今、「学」も「思(=考)」も、その両方を大切に学習しています。

瑞浪市立瑞浪南中学校 